2012年5月16日水曜日

『スナップ写真のルールとマナー』読了

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以前から読んでみたかった書籍『スナップ写真のルールとマナー』を読み終えました。

率直な感想としては「カメラを趣味にしている人なら常識」レベルの話から具体例を挙げた丁寧な解説が目立ち、初めてスナップ写真に挑戦してみようという人には、たくさんの事例から自分に置き換えて学ぶことができるので、なかなか良い本だと思います。特に建物内における撮影など、撮影禁止の表示が無くとも撮影許可が必要になるシチュエーションは、自分自身にもそのような撮影経験がないためとても勉強になりました。

しかし、ただひとつ気になるのは、やはり「写真家協会」が出版している本だけあって、少々撮る側に都合良く書かれているかな。という感は否めません。例えば「ケース33」の質問などは良い例で

「よく出掛ける公演で、見知らぬ保育園児の写真を無断で撮っていたら、引率していた先生に撮影を中止するよう注意されたが、撮影拒否される以前のカットは展示会などに出しても問題ないか?」という質問に対する回答が、相手から「今まで撮られた写真も公開されては困る」という具体的指示がないので、その部分には言及しておらず、注意後は撮影を止めているのでモラルも満たされており、相手が不愉快にならない写真であり、公開後の自己責任が果たせるのなら、公開しても問題ないのではないか。

・・って、それはいくらなんでもマズいだろ。

とツッコミを入れたくなるような回答もあります。確かに、肖像権を例に挙げるなら「その人の容貌が判断できるもの=顔が写っているもの」を不特定多数に公開する場合は事前に許可を取るなり、もし仮に公開したとしても、すぐに削除に応じれるように自分の連絡先を明記しておくのがセオリーですが、個人的には後ろ姿だろうが群衆写真だろうが、一人でも撮影拒否をする人がいるなら、その人は今後写さないようにすることはもちろん、過去の写真からも削除しておくのが一番無難だと思うわけで。

「写真を撮りたい気持ちは分かるんだけど、なんだかなぁ・・。」

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