2013年11月17日日曜日

ReadyNAS 104をWINSサーバーにする・他

先日購入したReadyNAS 104を少々カスタマイズしてみました。

ReadyNAS 104はベースとなるOSにDebian GNU Linuxを採用し、ファイルサーバー(SMB)の機能はOSSである「Samba」によって構成されています。そんなわけで、せっかく24時間稼動するNASをもう少しLinuxサーバーらしく使ってみる方法はないものかと前々から考えていたのですが、手始めに「Samba」の機能拡張に挑戦してみることに。

とりあえず実現したい設定はこんな感じです。

1. SSHでメンテナンスが行えるようにする。
2. デフォルトでは共有フォルダのドットファイルが表示されるように
なっていて少々邪魔くさいので、非表示にする。
3. マスタブラウザ / ドメインマスタブラウザにする。
4. どうせなら、WINSサーバーにもなってもらう。
5. remote announce / remote browse syncのパラメーターをonにして、
VPNを張っている実家からWindowsの「マイネットワーク」等でReadyNASや
自宅のPCがブラウジングできるようにする。


1.のSSH接続の設定は簡単で、WEB管理画面からSSHサービスの機能をオンにするだけ。以前のReadyNASはSSH接続のためのアドオンを公式サイトからダウンロードし、インストールする必要がありましたが、こちらのサイトによればReadyNAS 102 , 104はWEB管理画面から機能のオンオフが可能になっているようです。

readynas_web

ただ、ReadyNASのSSH接続は何故か一般ユーザーではなくrootユーザーしかログインできない設定になっていたりします。(普通は逆なんだけどな・・。)

rootのパスワードですが、初期状態だとWEB管理画面で使用するadminのパスワードと同じものになるので、adminのパスワードをターミナルに入力してログインを試みます。

readynas_ssh

無事にログイン成功。

引き続き2.から5.までの設定のため/etc/samba/smb.confを確認してみると、やはりマスタブラウザやWINSの設定はされていないため、[global]セクションに下記を追加します。ところで、ReadyNASのsmb.confは/etc/frontview/samba/以下の個別ファイルをインルードし、クライアント別や、共有別に設定ファイルを読み込むようになっていたのがとても気になりました。

・・Sambaってそんなこともできるんですね。
os level = 128
preferred master = Yes
local master = Yes
domain master = Yes
wins support = Yes
remote announce = 192.168.100.31/WORKGROUP 192.168.200.31/WORKGROUP
remote browse sync = 192.168.100.31 192.168.200.31
hide dot files = yes

上から4行目まではマスタブラウザ / ドメインマスタブラウザ関係の設定、5行目はWINSサーバーの有効化、6-7行目は別セグメントになっている自宅と実家のネットワークアドレスにブラウジング関係の情報を通知する設定、8行目はドットファイルを表示しない設定になります。設定が終わったら念のため再起動をかけてから動作テストをします。ちなみに192.168.100.31 / 192.168.200.31は特定のサーバーのIPではなく、ブロードキャストアドレスです。(サブネット分割をしているため)

wins.datの確認(このファイルが出来ていれば、WINSが正しく動作している)
root@uranus:~# cat /var/lib/samba/wins.dat 
VERSION 1 0
"WORKGROUP#1e" 1384951700 0.0.0.0 e4R
"EARTH#00" 1384713086 192.168.100.10 64R
"WORKGROUP#00" 1384951700 0.0.0.0 e4R
"SMB_NSCHECK#ff" 1384714153 0.0.0.0 e4R
"URANUS#20" 1384951700 192.168.100.15 66R
"WORKGROUP#1b" 1384951700 192.168.100.15 64R
"URANUS#00" 1384951700 192.168.100.15 66R
"EARTH#20" 1384713086 192.168.100.10 64R
"URANUS#03" 1384951700 192.168.100.15 66R
マスタブラウザになれているか確認(ReadyNASのIPアドレスが帰ってくればOK)
root@uranus:~# nmblookup -M WORKGROUP 
192.168.100.15 WORKGROUP<1d>

とりあえず今回はここまで。別セグメントからのブラウジングは実家に帰った時にでも確認するとして、Windowsネットワークとブラウジング関係の勉強は、この辺がとても参考になりましたので、リンクを置いておきます。

【Windowsネットワークのブラウジング問題の解明】
http://www.samba.gr.jp/doc/browsing/
【複数セグメントでのマスターブラウザ、ローカルマスターブラウザの配置】
http://www.voodoomarketing.net/2007/07/post-364/
【Windowsネットワーク】
http://www.geocities.jp/hanoura123/browse/windows.htm

2 件のコメント:

  1. 参考になります。
    1つ質問ですが、この/etc/samba/smb.confをviで書き換えた後にweb設定画面から「共有」フォルダの設定など行うと
    変更点が元に戻ってしまいませんか? smb.confは何らかのファイルを参照して自動生成されているようですが
    元になるファイルはどこなのでしょうか。

    返信削除
  2. 私もはまりました。
    F/Wをアップしてから、仕様が変わったようです。
    下記ののファイルを書き換えられたら、反映されますよ。
    /etc/frontview/samba/smb.conf.overrides

    返信削除

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